ラファミド八王子のMission「4」

温かい日差しが差し込む日が増えてきました。

皆様いかがお過ごしでしょうか。ラファミド八王子の野口です。法人内の就労移行事業所から異動して1年が経ちました。「就労支援」という立場から「生活の場」への異動は、「学ぶことが多い」1年となりました。

 

今回は、グループホーム1年目の野口の視点から、ラファミド八王子の支援の取り組みを紹介いたします。

 

ラファミド八王子では、精神障害、知的障害、発達障害などをお持ちの方々が生活をしています。日々の生活の中で、説明が上手く伝わらなかったり、情報量が多いため、理解が出来ていなかったりと様々なコミュニケーションの誤差が生じることがあります。

そのような時に、様々な『困った』を解決してくれる支援方法のひとつとして「構造化」があげられると思います。

 

 構造化とは

何かの活動を行う前に、その活動を行いやすくするために環境を整えることです。主に自閉症スペクトラムの子どもやその家族の支援を目的として米国で開発された、障害支援プログラム「TEACH プログラム」で用いられている手法です。

自閉症スペクトラムの方は口頭での説明や声掛けなどの耳からの情報を得る聴覚的な情報処理よりも、文字や絵などから情報を得る視覚的な情報処理を得意としているため、いつ、どこで何をどのようにするかを視覚的にわかりやすいように環境を整えます。

 外を見まわすと障害の方だけでなく、様々な方を対象とした構造化が見られます。点字ブロックやテレビの字幕、階段の上り下りの表示、トイレのマークや燃えるゴミ・缶などの写真付きの表示などもそうです。

 

ラファミド八王子にお住いの方々にどのように日々の生活の掃除の手順やルールなどを提示したら理解をしていただけるのか、上記の知識を踏まえ、一緒に考え実践を行っています。

ラファミド八王子では、様々な障害をお持ちの方がいらっしゃるため、上記の文字や絵・写真などを活用した視覚提示や情報の整理を意識して取り組んでみました。その取り組みをご紹介いたします。

 

 Mission「1」

①情報量の多い食堂(どこに何があるのか、どれが必要な情報なのかがわからず)

👉

 👉

👉

👉

 

 

👉必要な位置に掲示を配置して、不必要な情報は取り除きました✨スッキリしましたね✨

Mission「2」

②共用部の清掃の仕方の掲示(どなたにもわかりやすくするには?)

私も異動したての頃は、どこに用具があるのか、どの用具で、何の洗剤を使うのか、どこまでお願いしたらよいのかが、さっぱりわかりませんでした。

 

 

👉

👉

👉

👉 

 

 

 上記のように、どの洗剤、どの掃除用具を、どこにあるのか、どこまですれば終わりなのかを追加し、写真や絵をプラスして載せてみると、試泊体験の利用者様にも説明がしやすく、すぐに理解していただけるようになりました✨

Mission「3」

③掲示物は本当に必要か?(より理解しやすくするには?)


👉

👉

👉

👉

 

 

 

 

👉「必要な情報を必要なところに」「視点を注目してもらうためには?」という考え方を意識してみるとおのずとそもそも「張り紙はいらないのではないか」という事に気づきます。張り紙を使用するという固定概念にとらわれていました💦 やはり、すっきりしましたね✨ 

Mission「4」

④鳴りやまないドアのノック

スタッフルームのドアですが、ノックできる時間が決まっています。

 今までは、時間を掲示してお願いをしていましたが、その掲示をNO LOOKでノックをする方がおりました。もちろんその方が悪いのではなく、「理解できる掲示が出来ていない」という事が原因です。

 

 

👉

👉

👉 

👉 

 

 

👉掲示物を意識してもらうために、ノックの位置にあえて肌触りの違う芝生を設置→芝生の下を見るとノックの時間が書いてあります。

👉ドアノブも視覚的に見えないように工夫をしてみました。

今までどんな工夫をしても「ノックが必ずあった時間帯」が、少し「静かに」なりました✨

 

利用者様の特性を皆で話し合って、どのようなものが良いかを『考え☛試す』を「歴代の職員」から今まで繰り返し、「現在の職員」が受け継ぎ、工夫をしてきた結果だと思います。ですが…💦、ノックは全部はなくならず…まだまだ挑戦が続きそうです💦

日々の利用者様との生活の「ちょっとした上手くいかない」を「学んだ支援技術」を活かして、実践をしているラファミド八王子です。日々降ってくる「Mission」に果敢に挑んでおります✨ 大変さの中に、利用者様とのちょっとした「笑い」もあり、そんな「楽しさ」もありながら「支援技術」を磨き切磋琢磨している愛すべき事業所です。

 

気になる方は、ぜひご見学にいらしてください✨

 

【引用・参考サイト】 

内田洋行教育総合研究所 https://ueric.uchida.co.jp/index.cfm/14,4008,50,html

【参考文献(図書)】

筒井書房 エンパワメント研究所 水野 敦之

①フレームワークを活用した自閉症支援 ②生活デザインとしての個別支援計画ガイドブック

 

 

お気軽にお問い合わせください。