アドラー心理学に学ぶ対人関係スキル ~課題の分離~

はじめまして。障がい者グループホームの「ラファミド八王子」世話人の足達です。

はじめてブログ投稿します。

 

半期に一回の人事考課の項目「セルフケア」の目標を決めるのがたまらなく苦手です。

「セルフケアですか?特にないんですよね(・ω・😉

「へ~…(;^_^A」という苦笑い付きのやり取りを、歴代の上司と毎回繰り返しています。

今回はそんなセルフケアにまつわる話題をお届けしたいと思います。

 

皆さんは「課題の分離」という言葉をご存知ですか?

課題の分離とは何か。ざっくり言うと…

 

自分でコントロールできる課題とできない課題に分ける作業、その行動の責任を負うのは誰なのかを考える作業のことをいいます。

 

例えば、日中活動の作業所を休みがちで食堂で喫煙している利用者様。

職員はその様子にイライラして面談で作業所に行くよう厳しく指導した。

この事例において課題の分離をするとどのようになるでしょうか?

 

相手の課題は…「決められた日に作業所に通うこと」です。

自分の課題は…「イライラしながら面談に臨まないこと」です。

 

作業所に行くかどうかの決定権は相手にあります。

いくらイライラしても厳しく指導しても自分にはどうする事も出来ません。

逆に、自分のイライラや厳しさを相手が直すことは出来ません。

なぜならそれはお互いにとってコントロールできない課題だからです。

課題の分離は、取り組むべき課題を明確にして問題をシンプルにする効果があるのです。

 

…が、ここで何かモヤッとした方、鋭いです(^▽^)b

そう。この時点で作業所へ行けない問題は解決できていませんね。

「作業所へ行けるようになる支援を考え実践する」が自分の課題として浮上してきます。

「とにかく作業所に行かせるのが自分の課題」と考えた方、課題の分離が出来ていませんね(;^ω^)

なぜならあなたの力で作業所に行かせることは出来ないからです。

 

課題の分離を行わないと…

 

課題の分離は取り組むべき課題と主体を明確にし、対人関係をシンプルにするメリットがあると言われています。

自分のやるべき事だけ取り組めばいいので、こんなに楽なことはないですよねd(>▽<)b

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、課題の分離が上手くいかない(自分の課題を見間違う)とどのようなことが起きるのでしょうか?

 

①意味のないことにイラつく

本来相手の課題であることに踏み込むことで自分の課題と勘違いしてしまうと、その課題に対して成果があげられない相手に対していらだち、対応が厳しくなります。

意味のない所で相手も頑なになり、あなたも更にヒートアップ。全くもって不毛ですね。

 

②悪い意味で距離が近くなる(←適度な距離を保つのが私自身の課題)

職場の人はどう思っているか分かりませんが、私の本性は「世話焼き」です。

何かできない事があればやってあげたくなるタイプの人間です。

「それくらいいいじゃない、人間だもの」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、この性格は支援をするにあたっては致命的で、要は相手の課題を取ってしまっているのです。

これが続くと、相手の成長の機会を奪い、支援者と利用者の境が曖昧になり、お互いに遠慮がなくなり、最悪、虐待の温床になることもあります。

このような事を起こさない為にも、自分のすべき事は何か、相手がすべきことは何かということは明確に区別しておく必要がありそうです。

 

…あ、今回の目標設定に「課題の分離を心がける」って書けばよかった。

もう提出しちゃったなぁ…(・ω・😉

 

というわけで、風邪がはやっていますがどうぞ皆様ご自愛ください。

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