「振り返り」の重要性
こんにちは、ラファミド八王子の篠﨑です。
あったかも分からない梅雨が明け、厳しい暑さが続く7月となりました。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
あまりにも暑いため、私は普段食べないアイスをついコンビニで購入してしまう日が続いております。
さて、今回は振り返りをテーマにしてお話ししたいと思います。
振り返りというと、日常の生活の中、色々な場面で行う機会があると思います。
ラファミド八王子でも、利用者様毎に、月1回、振り返り面談を行っています。
この振り返り面談では、個別支援計画という、利用者様それぞれの目標に沿って、どのくらい目標が達成出来たかを、利用者様、担当職員とで振り返りを行います。
今回は、私が日々の振り返りの重要性を感じた、ある利用者様を例に挙げたいと思います。
利用者様の多くは就労継続支援B型事業所と呼ばれる日中の活動を行う場に通所されるのですが、その通所が滞りがちになっているAさん利用者様がいました。
Aさんは統合失調症の診断を受けており、現在はラファミドで生活しています。就労継続支援B型事業所への通所を週3回予定していましたが、幻聴や幻覚といった症状が続き、体調が安定しない日が多く、実際には週に1回通うのがやっとという状況でした。
担当させて頂いている私個人としても、「このままでは生活リズムが崩れてしまう」「社会との接点がなくなってしまうのでは」と焦る気持ちがありました。
「頑張って行ってみませんか」と声をかけるたびに「今日はやめておきます」と俯いたAさんを見るたびに、
「この支援、本当にご本人のためになっているのだろうか?」という疑問が湧いてきました。
そんな疑問を抱えながら臨んだ振り返り面談にて、翌月の目標について伺いました。
その中で、ご本人から「来月は休まず全部の日数を通所したい」という言葉がありました。
この言葉には、私も支援者として驚くとともに、胸が熱くなりました。
それまで「行けない理由」を多く話されていたAさんが、自分から「行きたい」という“目標”を口にしてくれた瞬間でした。
この面談をきっかけに、私はAさんの言葉を受け止め、支援のあり方を見直すことにしました
これまでは通所日に行かれるかどうかの確認を行っていたのですが、振り返り面談以後は、「何のために通所するのか」も合わせて確認することを始めました。また、通所された日には、通所をしてみてどうだったかの振り返りも行うようにしました。
その結果、その後、Aさんの通所の頻度は変化し、週に2回、3回と通える日が増加しました。
完全ではありませんが、本人の表情や言葉に、以前よりも自信が見えるようになりました。まだまだ道の途中ですが、引き続き、Aさんがどうしたらより良い生活を送ることができるのか、またご自身の目標に近づけるのか、ご本人と一緒に考えて行く必要があると痛感しました。
この経験から私が強く感じたのは、支援がうまくいかないと感じたときこそ、“振り返る“必要があるということです。
利用者様に変化を求める前に、自分たちの関わり方を見直す。
それが、結果的に利用者さん自身の前向きな行動につながっていきます。
私たちの仕事は、「こうすれば正解」というマニュアルはありません。
今後とも、Aさんだけでなく、私自身も振り返りを行い、それぞれの利用者様にあった支援を提供していきたいと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。